東洋の知恵が詰まった日本独自の伝統医学 漢方医学
病院で診察を受けた際、漢方薬を処方された経験がある方もいらっしゃるかと思います。
身近なようで、ちょっと知らない「漢方」。
初回の投稿となるこの記事では「漢方」「漢方医学」って何?というところに迫ります。
1. 漢方医学ってなに?その起源と基本的な考え方
漢方医学は中国に起源を持ち、日本で独自の発展を遂げた伝統医学です。
約1,500年もの歴史があり、体全体のバランスを整えることで、人が本来持っている生命力や自然治癒力を高めることを目的としています。

2. 漢方医学で言うところの「健康な状態」とは?
そもそも「健康」とはどんな状態を指すのでしょうか。
みなさんはどのようなイメージを持っていますか?
ハツラツとエネルギー溢れる状態でしょうか?
人の個性・体質によって「健康」の状態はさまざまです。
筋肉質でエネルギッシュな体質の人にとっては、動き回ってパワー溢れる状態が健康かもしれませんし、
細身の体型の方にとっては静かに、でも気持ちよく散歩が出来て、爽やかな気持ちで過ごすことかもしれません。
人によってさまざまですが、一つはっきりと言える「健康な状態」があります。
それは「バランスが整っている」「調和している」状態であることです。
このバランスが崩れていくと、なんとなくだるい日が続く、イライラする、落ち込む、冷え性、火照り症、下痢や便秘が続く…
などの慢性的な不調が現れるようになっていきます。
3.漢方医学の基本「気」「血」「水」
漢方の基本となる考え方は、「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」という3つの要素です。
これらのバランスが崩れることで、様々な不調や病気が引き起こされると考えられています。
- 気(き): 生命活動のエネルギー。目に見えないが、体を動かし、精神活動を支える根源。
- 血(けつ): 全身を巡る血液。栄養を運び、体を潤す。
- 水(すい): 血液以外の体液。汗、リンパ液、消化液など、体の潤滑油の役割を果たす。
4. 西洋医学との違い:アプローチの比較
西洋医学と漢方では、病気や体へのアプローチが大きく異なります。
- 西洋医学: 不調の原因を特定し、その原因を取り除くことを得意とします。例えば、風邪の原因であるウイルスを特定し、それに対処する薬を処方します。病名に応じて治療法が定まるのが一般的です。
- 漢方医学: 特定の症状だけでなく、体質や全身の状態を総合的に見て治療法を決めます。例えば、同じ「頭痛」でも、冷えが原因の人、ストレスが原因の人など、その人の体質や生活習慣に合わせて、異なる処方をします。
| 西洋医学 | 漢方 | |
| アプローチ | 局所的、原因除去 | 全体的、体質改善 |
| 治療対象 | 病名、特定の症状 | 体質、全身のバランス |
| 得意なこと | 急性の疾患、外科手術 | 慢性の不調、未病 |
5. 漢方が得意とする症状
漢方医学は、西洋医学では病気として診断されにくい、以下のような「未病(みびょう)」の状態の改善を得意とします。
- 肩こりや冷え性
- なんとなく体がだるい、疲れがとれない
- イライラしやすい、気分が落ち込む
- 便秘や下痢を繰り返す
- 季節の変わり目に体調を崩しやすい
これらの症状は、放っておくと大きな病気につながる可能性もあります。漢方は、これらの不調を整えることで、病気になる前の段階で体を立て直す手助けをしてくれます。
5. まとめ:漢方医学は「日々の養生」として活用できる伝統医学
漢方医学は、日々の体調を整え、健康な体を維持するためのパートナーとして、あなたの生活に寄り添ってくれます。
「気」「血」「水」はバランスを整え、常に滞らせることなく巡るようにすることで快適な身体を維持しやすくなります。
地球上で生き物が生きていく環境は、表裏・暑い寒い・暗い明るいなどの二元性、陰陽の中にあります。
その中で木火土金水など、要素を持つものがそれぞれ影響しあいながら存在します。
次回は、「陰陽」木火土金水の関係で表される「五行説」を解説致します。

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